学校を救済せよ 尾木直樹 宮台真司 

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今から5年も前に書かれた本であるのに、少しも古さを感じさせません。というより、問題は今日あらゆる場面で、もっと先鋭な形をとっているような気がします。
いじめ、不登校、内申書、制服、校内暴力、親、教師の問題などを、あらゆる角度からとりあげています。
現在学校は、外側からの注視と内側からのそれに追随した管理に浸され、全てを数値化する方向へ向かっています。
しかしそれがいかに教育になじまないものであるのかに、気づこうとさえしません。
この本はそうした大人達への警告書ともなっています。
逆に言えば数値化されることを拒否する生徒の中にしか、本当の未来はないのかもしれません。
もっとも鈍感な大人たちは過去の遺産をただ引きずって、あるべき「生徒像」をつくりあげようとしています。
しかしそうしたものがみな高度に成熟した社会では幻想でしかないことを、この本は明確に論じています。
両者の対談も現場に直結したものだけに、読み応えのあるものです。
視野狭窄に陥った今日の学校とその周辺を知るには、恰好の本といえるでしょう。

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