2008

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Book

人生のほんとう 池田晶子 

著者は一昨年、腎臓ガンのため46歳の若さで亡くなってしまいました。『14歳の哲学』という本がかなり広範に読まれたからか、随分大きくとりあげられた記憶があります。 この人の本はどれも人生の深淵を語ったものばかりです。しかもなるべくやさしい言葉...
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演出家の仕事 栗山民也 

演出という仕事くらい魅力的なものはありません。何もない舞台に自分のイメージ一つから全てを作り出していくのです。 空白にこそ、面白さの全てがあると彼はいいます。まさにその通りでしょう。人間の営為の全てが、舞台に集約されるのです。成功も失敗も、...
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梅原猛の授業 仏になろう 梅原猛 

以前、彼の講演集、仏教と道徳については、どこかで書いたことがあります。いずれも京都の中学生に向けて語りかけた内容をそのまま、本にしたものでした。今回のはカルチャーセンターでの講演をそのまままとめたものです。 それだけにやや大人向けの内容にな...
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先生とわたし 四方田犬彦

最近読んだ著者の本が面白かったので、続けて同氏のものを探しました。すると彼が東大で学んだ時のことを実に詳細に書いた本に出会ったのです。これがまた大変に興味深い内容のもので、ついつり込まれて読みふけってしまいました。 主題は駒場で出会った由良...
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月島物語ふたたび 四方田犬彦 

月島に住み、その日常風景から出発しているだけに、強い説得力を持った本です。ニューヨークから戻り、なぜか月島の長屋に住み始めた著者は、そこに生きて暮らしてきた人々の歴史から解きほぐしていきます。 今では下町の代表とされるこの場所は、たかだか1...
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カラマーゾフの兄弟 ドストエフスキー 

亀山郁夫訳が大変な評判で、昨今では最も売れた文庫本に入るそうです。こういう難解な本が評判になるというのはどういう現象なんでしょうか。大変に不思議な話でもあります。 あるいはあまりに単純なストーリーの小説ばかりが増産されているということなのか...
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パラサイト社会のゆくえ 山田昌弘 

社会学は現実を背景にするものだけに、日々そのデータが古くなるという厳しい側面を持った学問領域です。 このパラサイトという表現も今ではごく自然に使われる表現になりました。格差社会という言葉を言い出したのも、著者自身です。今までに何冊も彼の本を...
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新宿末廣亭十夜 小沢昭一 

筆者、小沢昭一は子供の頃から寄席に興味を持ち、大学の頃は末廣会という評論家の私的懇談会に入って、通いつめたそうです。多くの噺家にかわいがられ、文楽、志ん生を間近にみられたということは、本当に幸せなことだったと述懐もしています。 今も柳家小三...
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漱石の孫 夏目房之介

ある番組の取材でロンドンへ行くところから話は始まります。まさかこんなことにはなるまいと思っていたようですが、漱石が眺めていたのと同じ風景を下宿先の窓から見た時、突然言葉を失ってしまいます。理由もなく、彼は自分が漱石に繋がっている人間だという...
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