上下

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落語
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落語の基本です。一人でたくさんの人間を演じるために考えられたテクニックの一つです。
それがこの上下。一般的には「上下をつける」「上下を切る」「上下をふる」といいます。
演者は右を向いたり、左を向いたり。
これは歌舞伎の約束事からきています。

つまり花道があるほうが下手、座敷や家のあるほうが上手になります。
したがって話の中の人物の位置も、顔を下手に向ければ上位の人(家の中にいる人)、上手へ向ければ下位の人(外から訪ねてきた人)を表します。
これは演じている側からすると、下手は右、上手は左ということになります。
ちょっとややこしいですか。
つまり花道を歩いてきた人の方を見ながら話している人が、家の奥にいる人ということになります。
通常はご隠居さんや大家さんかな。

なんだそんなことかと言うなかれ。
これを完全にこなせるまで、どれほどの苦労をすることか。
やったことのない人にはよくわかりません。
考えてちゃダメなんです。
ごく自然にできないとね。

登場人物が2人だけならいいけれど、複数になると難しい。
外から帰ってきた旦那が家にあがると、上下が逆転します。
その瞬間に上手と下手が入れ替わるのです。
噺によっても微妙に違います。
話者によっても違います。

基本はありますけど、あとは演じる人がどこに登場人物を配置するかによってかわってくるのです。
これが実に面倒くさい。
でもプロは間違えない。
だからプロなんです。
ぼくみたいなアマチュアは、ちょいちょい間違えます。悔しいです。

八つぁんとご隠居は、ただキョロキョロと右や左を見ているわけではないのです。

 ほんとにやってみると、これが難しいんだ。
一度、試してみてください。
熱中してくると、突然わかんなくなるのです。
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