柳陰

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落語
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夏の噺の代表といえば、まず船徳でしょう。
四万六千日、お暑い盛りでございますとくれば、ああ、桂文楽だということになるのです。
あとはたがやかな。これもた~が~やというあのオチが全てです。
両国橋の雑踏が目に見えますね。
ちょっとひねったところで、千両みかん、唐茄子屋。
とんでもないのに夏の医者などというのもあります。

さて青菜も夏にはよくかかる噺です。
植木屋さん、ご精が出ますなとくれば、ああ、柳陰の出てくる落語だなということになります。
鞍馬から牛若丸が出でましてその名を九郎判官、では義経にしておきなさい。
この台詞が、青菜の全てです。
なんのことかわかりますか…。

稽古を始めてみたものの、最初はこの柳陰というのが、よく理解できませんでした。
よく調べてみると、かつてはみりんを焼酎でわって飲んだとか。
特に夏にはこれをかなりやったようです。冷酒用のお酒です。
さっぱりとして甘かったから、カクテルという雰囲気だったのかなあ。

大阪では柳陰と呼んでいたそうですが、江戸では本直し、または直しという名前だったそうな。
飲みにくいお酒を手直しするというところから「直し」という呼称が発生したようです。
毎日、植木屋さんが来るような大きなお屋敷の旦那をどうみせるのかというところが、この噺の難しいところだと五代目小さんは語っています。
それと植木屋さん夫婦はけっして仲が悪い訳ではないというところ。
半日遊んできて、奥さんにすまないという気分も、腹にもっていろと言っています。

落語というのは、本当に奥の深い芸ですね。

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