落語家の通信簿

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三遊亭円丈という落語家は、いつも場を賑やかにしてくれる人です。
今回の本は出版社側からの企画持ち込みだったそうで、面白そうだということから、のったとか。
700席くらいの噺を聞き込んで、最後に53人の噺家にしぼられました。
もちろん、円丈好みの人選になってます。

だいたい同業者の批評をするというのは、この業界ではタブーです。
もちろん、お酒を飲む席でヒソヒソとやるのは当然のことでしょうが、面と向かってというのはどうも…。
しかしこの人には『御乱心』という超弩弓の著作があります。
この本が、何人の噺家を傷つけたかは、一読すればすぐにわかります。

さてそんなわけで、古典を中心としたいわゆる大御所と、新作派、さらには現在人気急上昇中の若手まで網羅してあります。
10月の半ばに出版されたばかりなのに、初版1万部はすぐに売り切れ、すぐに3000部増刷したとか。
しかし案の定、酷評された志らく師あたりは、ツィッターで猛烈な反撃に出ました。
せっかくですから、そのほんの一部をここに掲載しておきましょう。
実物はかなり長いので、ちょっぴりだけです。

ただ志らく落語が素人っぼいはおかしい。そうだとしたらメディアが私のところに落語について聞きにこない。
誰よりも来ています。
それに客が来ない。よしんば素人っぽかったとしたらそれが現代の落語なんです。
落語協会にくればもっとプロっぽくなったは明らかな間違い。
立川流、そして談志を否定していることになる。協会にいかなかったからこそ今日がある。
そういう志らくだって著書で昔の名人を論じているじゃないか、聴いてもいないくせに。
だが音源を聴いている量が半端じゃない。それと名人に対する愛情が深い。論ずる場合はベースに愛情が必要。
なければ悪口になる可能性がある。
ならば円丈師匠の落語が嫌いかというと好きですけど。

ことほどさように反応があればよし。何もないというのは無視ということかもしれません。
いずれにせよ、円丈師だったからこそ、書けた本です。他の人は誰もやらないでしょう。
談志と志ん朝の比較。圓生と小さん、その他、いろいろとございます。
どこかの本屋さんで見かけたら、立ち読みくらいはしてもよろしいのではないでしょうか。
それにしても人騒がせな本です
とはいえ、円丈師もご高齢です。随分と毒は薄まりましたけど…。

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