2009

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Book

非色 有吉佐和子 角川書店 2000年5月

ふとしたきっかけで読み始めました。ある方の推薦してくださった本です。有吉佐和子といえば、ぼくが一番強い印象をもっているのは小説ではなく、彼女が中国旅行をした時のルポルタージュです。あまりにも興味深かったので、駅を乗り過ごしてしまった記憶があ...
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東京の俳優 柄本明 集英社 2008年6月

芝居好きは血なのでしょうか。子供の頃からずっと見ていました。だかというわけではないですが、どうしても演劇関係の本には目がいってしまいます。この本も東京乾電池で活躍している柄本明の自伝です。 というより、今までの軌跡を丹念に追いかけた本といっ...
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人生を肯定するもの、それが音楽 小室等 岩波書店 2004年4月

小室等といえば、ある年代から上の人には懐かしい響きをもっています。六文銭というフォークグループのリーダーでもあり、後には一人で活躍しました。 その彼がさまざまな人々との出会いの中で成長していった話です。 一番愉快だったのは、彼がまだ無名の頃...
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悩む力 姜尚中 集英社 2008年5月

随分売れている本のようです。数十万部の単位だそうですから、全く驚かされます。内容は実にストレートそのものです。人間は悩む生き物だというのです。人間から悩む力をとってしまったら、なんにも残らないと筆者は主張しています。 キーパースンは漱石とマ...
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赤目四十八瀧心中未遂 車谷長吉 文藝春秋 2000年1月

今から10年ほど前に直木賞をとった作品です。かつて彼の小説『塩壷の匙』を読みました。それ以来です。なぜこの本を手にとったのかといえば、それは全くの偶然からです。 ある新聞の投書欄に著者の回答が載っていました。それがあまりにも一般的な常識とは...
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時が滲む朝 楊逸 文藝春秋 2008年7月

昨年、中国人作家としてはじめて芥川賞受賞というニュースが新聞に大きく取り上げられました。今回機会がありましたので、その作品を読んでみることにしました。 内容は地方から出てきた学生が天安門事件にからめとられていく時代の様子、その後大学を放逐さ...
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旅する力 沢木耕太郎 新潮社 2008年11月

読み終わった今の気分は、実に爽やかです。いい本を読んだという気持ちでいっぱいです。こういう出会いがあるから、読書はやめられません。 沢木耕太郎の本は彼がデビューした頃から折りに触れて、ずっと読み続けています。一言でいえば、文体の魅力です。 ...
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東寺の謎 三浦俊良 祥伝社 2008年7月

東寺を訪れた際に買った本です。『東寺の謎』というタイトルからは想像できないほど、真面目ないい本です。著者はつい最近まで洛南高校の校長をつとめておられた方です。 この高校は前身が東寺高校という名でした。かなり問題児の多い学校だったそうですが、...
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待機晩成 笹野高史 ぴあ 2008年6月

笹野高史といえば、近年は「武士の一分」の演技で日本アカデミー賞助演男優賞をとったことで、つとに名前が知られるようになりました。 しかし芝居が好きなぼくとしてはやはり「上海バンスキング」のバクマツの役が最高です。彼の吹くトランペットの音色も忘...
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弱き者の生き方 大塚初重 五木寛之 毎日新聞社 2007年6月

大塚初重という人を知ったのは、この本が初めてです。日本考古学の第一人者として、その世界では大変広く知られた研究者だそうです。しかし今回、ぼくが興味を持ったのは、彼の弱き者としての生き方に対する共感があったからです。 戦争中、二度も輸送船が撃...
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世間も他人も気にしない ひろさちや 文藝春秋 2008年6月

ひろさちやの書くものはますますやさしくなっています。かつては宗教の難解な本も多々ありましたが、もうそういう時期は突き抜けたということなのでしょうか。啓蒙書です。気楽に読むことができました。 一言でいえば、もう勝ち負けにこだわるのはやめようと...
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イギリスではなぜ散歩が楽しいのか 渡辺幸一 河出書房新社 2005年5月

タイトルにつられて読み始めました。冒頭、イギリスの友人を京都に連れてきた時の話です。楽しみにしていた京都駅で彼は妙な形のタワーを見ます。なんのためにこんなものが古い都市になくてはならないのか。日本人の美意識に疑問を投げかけるのです。 欲望刺...
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