このタイトルをみて、すぐにこれが欧州のサッカーチームでないということに気づけば、それだけで大したものです。
ぼくには最初なんのことかわかりませんでした。
さらにカポコッロ、ストリアータ・バゲットなどなど…。
これはいずれもグルメなサンドイッチ店に掲げられたパンと食材の名前だそうです。
つい先日、NYタイムズの記事の翻訳が新聞に載っていました。
ある女性と食事をしにおしゃれなサンドイッチ店に入った時の様子です。
彼女の表情がすぐに凍りついたとか。
つまり彼女には判読できない文化的記号が店内にあふれていたのです。
ある階層に育っていなければ、出会うことのない食材の名前。
「おまえはここでは歓迎されていないぞ」というサインが店の中に満ちあふれていたというわけです。
階層社会の複雑な網は誰かをゆすり落とすための装置にもなります。
高級スーパー、ホールフーズ・マーケットで買い物をする人たちの8割は高学歴の人々で占められているといいます。
相互の絆を深め、無縁の人々を遮る。
この目に見えない障壁が、ある意味で一番怖ろしい階層社会の産物なのかもしれません。
格差の拡大は深く静かに進んでいるように思われます。