人生読本落語版

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朝からこの本を読んでました。
この人の落語に対する蘊蓄には頭が下がります。
矢野誠一はご存知、東京やなぎ句会のメンバーです。
もう随分と故人になった方もいますね。

それだけ月日が過ぎたということでしょ。
永六輔、小沢昭一、入船亭扇橋なんて懐かしい名前もあります。

いろいろな話が載ってますけど、一番の傑作は「聴覚」かな。
桂文楽の耳が遠くなったという話です。

聞こえない時もきこえたふりをして喋っていると、どうしても返事をしなければならない時がくる。
そういう時は「近頃はたいていそうだよ」で文楽はごまかすそうです。
相手も、なんとなく納得しちゃうみたい。

この手があると知った筆者は歌舞伎座で知り合いに会い、しきりに話しかけられて困った時…。
とっさに「近頃はたいていそうですよ」と言ったところ、
「そうかね、ぼくが最初に頼んだアイスクリームがまだ来ないんだけど」

これにはさすがの矢野誠一も返事のしようがなかったそうです。
いい話じゃありませんか。
こういうのを極上のエスプリというのです。

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