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舞台は語る 扇田昭彦 

演劇評論家、扇田昭彦による、現代演劇史の試みです。著者はかつて岩波新書で『日本の現代演劇』というすぐれた解説書を書きました。今回のはそれに続くものと考えていいでしょう。 ただし前回のものが、それぞれの時間軸にそって書かれていたのに比べ、この...
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棟梁一代記 家柄木清光 

筆者は宮大工です。家柄木と書いてえがらきと読みます。岐阜県に生まれたこともあり、幼い頃から合掌造りの家に親しんできました。 その縁からか、古い合掌造りの家の部材を移築し、保存するという仕事にたずさわるようになります。 今までに外国をふくめ、...
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韓国の若者を知りたい 水野俊平 

著者は現在韓国の大学で日本語の講師をしている人です。いわば外からの目で韓国の若者像を分析したところが、大変新鮮でした。 隣の国、韓国は一見同じような文化圏に属していますが、一歩中へ入ると、その習慣、風俗は日本と驚くほど違います。サッカーのワ...
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愛する源氏物語 俵万智 

源氏物語には実に795首もの和歌が入っています。それはすべて紫式部によって詠われたものなのです。彼女はその人物になりきって、時には上手に、時にはみじめなくらい下手な歌をつくりました。 それぞれがすべて作者の手の内にあったわけです。このことに...
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飢えた孔雀 村野晃一 

詩人、村野四郎は戦後詩の一時代を確立した人です。この本は彼の息子がその父の生き様を真横で見て、まとめたエッセイです。 詩人がどのようにして、詩を紡ぎ出したのか、また実生活ではどういう父であったのかということを、詩を中心に据えてまとめられてい...
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落語藝談 暉峻康隆 

江戸文学の研究で有名な早稲田の暉峻先生によるインタビューです。六代目三遊亭円生、五代目柳家小さん、八代目桂文楽、八代目林家正蔵を相手に丁々発止としたいい、対談が続きます。ちなみにこの時、既に五代目古今亭志ん生は、具合が悪くて、対談ができなか...
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なぜイタリア人は幸せなのか 山下史路 

この本の著者はフィレンツェにとうとう家を買ってしまいます。冒頭、その場面から始まることで、イタリアという国の不動産に対する文化の違いにまず脅かされます。 石でできた家は最低でも100年、管理さえよければ数百年は持ちます。だから彼らは一生の間...
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名人 志ん生、そして志ん朝 小林信彦

2001年10月1日、現代の名人、古今亭志ん朝が亡くなりました。その日著者を突然襲った大きな喪失感から、この本は始まります。もうこれで東京の落語は終わったと感じたと小林さんは書いています。 志ん朝の発する言葉にはいさぎよさと美しさがありまし...
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私が生きたふたつの「日本」 篠田正浩

映画監督、篠田正浩が現在の心境をありのままに綴ったエッセイです。 その内容は驚くほどに暗いものです。皇国少年として生きた時代と現在とを比較しながら、つい最近公開したばかりの作品「スパイ・ゾルゲ」についても言及しています。 自分がどのような血...
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ザンビア通信 沼崎義夫 

著者はJICAの医療協力専門家として派遣されたウィルス学者です。実はぼく自身、ザンビア大学を訪問した時、お目にかかったことがあります。 本書はアフリカの医療最前線で長い間働いてきた人ならではの、内容にあふれています。エイズ患者が20%を超え...
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海辺のカフカ 村上春樹 

『1973年のピンボール』『風の歌を聴け』でデビューして以来、この作家とは、随分長くつきあってきました。ほぼ同じ世代に属しています。 『ノルウェイの森』『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』あたりまでは、かなり熱心に読んだ記憶があり...
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映画と私 羽田澄子 

映画監督、羽田澄子さんが自分の撮った作品の解説をした本です。偶然のように岩波に勤めることになった経緯、その後羽仁進の元で助監督をした後、はじめて独り立ちしてメガホンをとるあたりの話は、大変面白いです。 それまでの映画とは違う、自分で納得した...
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