2007

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学生と読む「三四郎』 石原千秋 

タイトルにつられ、つい手に取ってみました。成城大学で国文学演習をしていた時の記録です。近頃の学生気質というものを実に的確に捉えていると感心しました。 また大学内で2番目に厳しいという授業の内容にも興味を持つことができました。 一言でいえば、...
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硝子戸の中 夏目漱石 

大正4年から翌年にかけて朝日新聞に発表したエッセイ集です。小説と呼ぶのは無理でしょう。 思いついたことや、記憶に残っていることを次々と書き残していったものです。彼を朝日新聞に推薦してくれた池辺三山も死に、かつてのような華々しいブームも去った...
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八日目の蝉 角田光代 

不思議な読後感のある本です。これは女の人でなければ絶対に書けない小説だろうと思います。それくらい女性の皮膚感覚に満ちた作品です。全体にぬめるような触感があります。 不倫相手の男の子供を生後数ヶ月で連れ去ってしまった女が主人公です。かつてその...
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続 明暗 水村美苗 

明暗の続編を読みました。一言でいえば、面白かったです。ストーリーの展開が漱石のものに比べると、明らかに早かったです。それと津田という人間の持ついやな面が、女性側からかなり強烈にあぶり出された印象を持ちました。 多分漱石なら、こういう風には書...
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明暗 夏目漱石 

漱石最晩年の作品です。といっても50歳を目前にした時の小説です。未完のまま終わってしまったのが、いかにも残念です。 ストーリーはどうということもありません。夫婦のどこかぎくしゃくとした関係がそれぞれの登場人物の心理描写によって描かれます。こ...
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行人 夏目漱石 

久しぶりに行人を読み返しました。秋から授業でこころをやる予定ですので、後期3部作と言われる行人をもう一度読み直しておこうと考えたからです。 最初に読んだのは多分学生の頃だったと思います。その時の印象は一郎の病的までの思考回路でした。弟と自分...
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ハゲタカ 真山仁 

企業再生や買収を行う投資ファンドを舞台にした物語です。NHKで土曜ドラマとして放送されました。近々、再放送の予定もあるとか。登場人物の設定などは似ている部分もあるそうですが、原作とは違い、かなり脚色してあるようです。 さて登場するのはいくつ...
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虚像の砦 真山仁 

『ハゲタカ』で大ブレイクした真山仁の小説です。舞台は民放キー局。どこの放送局をイメージして書いているか、読んでいるとすぐにわかります。テレビ局はつねに放送法にしばられ、5年を単位とした許認可事業の枠で営業をしなければなりません。 ともすれば...
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怪談牡丹灯籠 三遊亭円朝 

円朝の怪談話を続けて読みました。この間に、六代目三遊亭円生の怪談に一通り目を通しました。全て絶版になっており、なかなか手に入りません。原作とどの程度異なるのかという点に着目しながら、読んだというわけです。 さて原作は実によく書けております。...
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真景累ヶ淵 三遊亭円朝 

このところ怪談づいています。次々と読みたい本が出てきて、困っています。落語の世界から派生的に興味が増し、ついには三遊亭円朝という不世出の落語家の書いた怪談にまで到達しました。 牡丹灯籠と並び称せられるこの作品は高利貸しの皆川宗悦が酒乱の旗本...
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橋ものがたり 藤沢周平 

以前、どこかで読んだ本を、また何気なく手にとるということがあるものです。新装版だったので、ほんとに気軽に読み始めました。タイトルだけは覚えていたものの、内容はすっかり忘れていました。 藤沢周平については随分ここでもとりあげました。しかし読め...
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10年後の「結婚しないかも症候群」 谷村志穂 

何気なく手にとって読み始めました。かつて女性に特有の結婚、出産、その後の人生などを追いかけたルポを続けて読んだ時期がありました。松原惇子の『クロワッサン症候群』とか、『女たちの住宅事情』などです。 バブルの前後から結婚をしないということを声...
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