一声、二節

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浪曲、落語など伝統芸能の世界では、一声、二節とよく言われます。つまりまず声が大事で、その次にリズムやメロディが来るのです。
声がいいというのもなかなかに複雑で、俗に散ってしまう声よりも、まっすぐに通る声がいいといわれています。
声楽家と違って、噺家は発声練習などしませんから、どうしたら本当にいい声がでるのかというのは謎です。
生まれつきの要素が強いともいえます。
では噺家にとって一番大切な喉をどうやって守るのか。
元々丈夫な人もいるでしょう。
春風亭一之輔はずいぶんと太い声の持ち主です。
その反対に細い声の噺家もいます。年齢を重ねてついに声が聞こえなくなり、やがて高座から遠ざかるという芸人も出てきます。
最近でいえば、扇橋師匠でしょうか。
年をとっても全く衰えなかった噺家には三遊亭圓生などがいます。
それほど大切な喉をどのようにメンテナンスしているのか。
ぼく自身、ちょっとした風邪が元で声が出にくくなり、苦労したことが何回もあります。
しかし調子がいい時は、なんでもなく声がストレートに出るのです。
いくらマイクを使おうが、やはり地声がきちんと出ない限り、お客様にとっては聞き苦しいということになるのでしょう。
噺家のブログはたくさんありますが、コンスタントに目を通しているものはそれほど多くありません。
そのなかで一番喉に注意している噺家さんはなんといっても、古今亭志ん輔師匠じゃないでしょうか。
彼のブログのタイトルは「日々是凡日」
正確ではありませんが、ぼくの印象では、週に一度はかかりつけの耳鼻科へいって声帯の状態を診てもらっているようです。
商売道具だからといえば、それまでですが、その誠実さには頭が下がります。
前座はとにかく大きな声を出せと師匠から指導されるそうです。
真っ直ぐに大きな声を出して、まずお稽古することから始めましょうか。

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