落語こてんパン

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つい最近、ちくま文庫に入りました。それまではポプラ社から出ていたのです。
一言でいえば、実に軽い読み物です。
でもそこには実際高座で話しているひとにしか書けない内容がつまっています。

中身は50の噺の紹介です。
この本はポプラ社の本を紹介するページ、ポプラビーチに掲載されていたものをまとめたものです。
実はまだちょっこっとだけ載ってます。それもこの本に収録されていない分が。
興味のある方はここをクリックしてみてくださいな。
前半はあらすじ。後半が面白い。
いろんな苦労話や感想などが載ってます。
ここは芸で苦労しているご当人にしか、書けないところです。

粗忽の釘から入るのをなぜか、わざわざ難しい粗忽の使者から習い始めてしまったこととか。
言い立てが難しくていまだに大工調べができず、小言幸兵衛の中に出てくるべらんめえ調の啖呵をきるところもごまかしてやっているなどなど。
あるいは学校公演などでも寿限無や子ほめが全く受けず、今日の生徒はダメみたいですとさん喬師匠に言うと、すぐその後で初天神をやっている体育館は爆笑の渦に包まれる。
高座を下りてきた師匠は何もいわず、そのまま弟子の喬太郎は打ちしおれてしまったという話など。
どのエピソードにも実感がこもっています。

感心するのは、他の人の高座をよく聞いているということです。
他の師匠のいいところをさがし、アラをみつけない。悪口を言わないということです。
このあたりが喬太郎師匠の今日をつくりあげているんじゃないでしょうか。

参考までに目次をあげておきましょう。

道灌 子ほめ 道具屋 まんじゅうこわい 粗忽の使者 錦の袈裟 反対俥 按摩の炬燵 初天神 看板のピン 転宅 長屋の花見 寝床 提灯屋 ちりとてちん 青菜 目黒の秋刀魚 綿医者 野ざらし 夢金 寿限無 元犬 愛宕山 松竹梅 蟇の油 長短 たちきり 猫の災難 千早振る 動物園 味噌蔵 時そば 二番煎じ 蒟蒻問答 浮世床 らくだ 笠碁 仏馬 船徳 心眼 たらちね 家見舞 掛取萬歳 ねずみ 引越しの夢 小言幸兵衛 うどんや 百川 不動坊 竹の水仙

すぐに読めますが、読後感は爽やかです。

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