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落語名人会 夢の勢揃い 京須偕充 

筆者はレコードディレクターです。というか落語CDの製作についての第一人者です。子供の頃から本当に好きだったようで、文楽の住んでいた黒門町などを通り過ぎただけで、心踊らせたといいます。 しかしその彼も最初から録音が目当てでディレクターになった...
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孟嘗君 宮城谷昌光 

宮城谷昌光の小説をまた読んでしまいました。全5巻を一気にというのが今の印象です。今までに読んだ本の中で一番スピード感のある内容でした。 孟嘗君・田文が活躍するのはむしろ後半だといっていいでしょう。それよりも4巻までは、風洪後に白圭と呼ばれた...
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東京奇譚集 村上春樹 新潮社 2005年9月

村上春樹の最新刊です。いつもはかなり後になって読むのですが、つい奇譚という文字にひかれ、手にとってしまいました。 ストーリーを心地よく読ませてしまうだけの技量をもっていますので、その裏に隠された毒に後から気づくことが多いのです。 今度の短編...
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故郷の廃家 饗庭孝男 

冒頭に「自らの家の歴史を辿り直すことはおそろしく困難である」と記されています。まさにその通りの本がこの一冊だといえるでしょう。琵琶湖のほとりに生まれ、その地の風土性を色濃くにじませた筆者が、饗庭という自らの姓をたよりに、そこに生きて死んだ人...
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西行桜 辻井喬 

不思議な読後感の残る小説です。タイトルからわかる通り、能の作品を下敷きにした中編小説から成り立っています。 竹生島、野宮、通盛、西行桜の4編です。 読み終わった今、まさに筆者の彷徨のあとに付き従ったという印象でいっぱいです。どれも夢なのか、...
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科挙 宮崎市定 

中国が1400年間にわたって行った官吏登用試験、それが科挙です。587年に始まり、清朝まで行われました。 この本を読むのは2度目です。随分前に読みました。つい最近の版で61版とあります。実に長い間、読まれ続けた名著と言えるでしょう。 中国と...
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楽毅 宮城谷昌光 

全4冊を先ほど、読了しました。著者の本はこれで『晏氏』以来2冊目ですが、今回は久しぶりに読んでいて興奮を覚えました。 すなわち戦いの実質というものを大変みごとに描いていたからです。それは楽毅という人が孫子に学んだということが大きいのではない...
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抵抗論 辺見庸 

衆議院選挙が終わりました。国家とは何か、あらためて考えるいい機会ともなりました。 辺見庸の本は芥川賞をとった『自動起床装置』以来です。なんとなく国家とは何かということを自分なりに問い直してみたかったのです。著者は芥川賞を受賞してしばらく後、...
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破産しない国イタリア 内田洋子 

なんの気なしに読み始めた本ですが、すごく面白かったです。いくつかの章にわかれていますが、内容はまさにイタリアの持つ底の深さを表現しています。 かなり前に読んだイタリア絶賛の本とは違い、その深層に横たわった彼らの生き方のしたたかさを味わった気...
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不安を生きる 島田裕巳 

著者の名前をみて、オウムとすぐに結びつく人はある年齢以上かもしれません。彼がオウム真理教をめぐって書いた記事は、その当時かなりのものにのぼっていたと思います。それも支持する立場でのものだったので、その後のパッシングはすさまじいものがありまし...
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靖国問題 高橋哲哉 

靖国神社というのはどうして、こんなに複雑な問題をはらんでいるのか。これが読み終わった今の感想です。 A級戦犯の合祀や政教分離、首相などの参拝と意見の対立は深まるばかりです。どこに解決の糸口があるのか。本当に靖国以外の施設ができれば、現在の問...
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イタリア 小さなまちの底力 陣内秀信 

イタリア建築学が専門の著者による、イタリア論です。それも本当に一つ一つの街を愛した人にしか書けない本です。最後まで、いい気持ちで読んでしまいました。たくさんの矛盾を抱えながら、それでもイタリアにはやはり多くの魅力があります。 難しく言えば、...
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