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女のいない男たち 村上春樹 

前作を読んだのが、ちょうど1年前のことでした。あの時はほとんど否定的な感想を書いた記憶があります。もう村上ワールドに飽きたという正直な気分を述べました。 あれから1年が過ぎ、書き手も読み手も年をとりました。村上春樹はぼくより1歳年上なのです...
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今を生きるための哲学的思考 黒崎政男 

この著者の文章は授業で何度か扱ったことがあります。インターネット時代に入って著作というものに対する基本的な考え方が根本的に変化したという内容のものでした。本書でも同じスタンスをとっています。今までは文章を書く人と読む人が厳然と分けられていま...
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安部公房とわたし 山口果林 

安部公房が亡くなってから20年の月日が過ぎました。 『砂の女』がことに好きでした。不条理な小説の内容には不思議な魅力がありました。映画や芝居も何本か見ました。どれもが形容のできない斬新なもので、そのたびにただ唸ったものです。 特によく覚えて...
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わたしの上海バンスキング 明緒 

昨年の12月に出版された本です。 上海バンスキングという芝居を一度でも見たことのある人は、是非これを手にとってほしい。それくらい魅力に富んだ本です。前半は舞台写真と稽古場での風景を撮ったものばかりです。 串田和美が始めた自由劇場の入り口の写...
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呵々大将 竹邑類 

副題に我が友三島由紀夫とあります。 著者は演出家で振付師です。 愛称はピーターという名前でした。 高知の田舎から出てきた青年が、60年代、新宿のジャズバーで三島由紀夫と知り合うところから、この本は始まります。 時代はまさに沸騰していました。...
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フランシス子へ 吉本隆明 

フランシス子というのは、筆者が飼っていた猫の名前です。16年と4ヶ月は長命だったのでしょうか。 平凡といえば、平凡きわまりない猫だったと彼は書いています。しかし今まで出会ったことがないくらい、しっくりといっていた猫なのだそうです。 つまり難...
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工学部ヒラノ教授と七人の天才 今野浩 

だいたい教師というのは変人が多いものです。またそうでなくてはやっていけないという側面もあります。 いや、今まではそうだったというべきでしょうか。これからは案外普通の人が普通にやっていく仕事になっていくのかもしれません。 だいたい教師になろう...
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世界中で迷子になって 角田光代 

この人には独特の軽みがあります。それが時に意外な表情をみせるのです。文章にも飄々とした味わいが感じられます。 だから時々、読みたくなるのかもしれません。 ぼくはそれほどにいい読者ではありませんが、今までにも何冊か読んできました。やはり『八日...
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森敦との対話 森富子 

文芸雑誌「すばる」2004年2月号に発表された時、すぐに読みました。大変に強い印象を持ったのを今でもよく覚えています。 森敦は好きな作家の一人です。17才で書いた処女作と言われている『酩酊船』を含め、かなりの数を読んでいます。 特に青春時代...
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色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年 村上春樹

久しぶりに村上春樹の小説を読みました。 そこに出てくる記号はいつものことですが、彼の得意とする世界そのものです。 学生時代から読んできた実感からすれば、少し疲れを覚えたというのが正直なところです。 リストのピアノ曲「ル・マル・デュ・ペイ」、...
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演劇VS映画 想田和弘 

平田オリザ率いる劇団青年団のドキュメンタリーを撮った想田監督の本です。サブタイトルに「ドキュメンタリーは虚構を映せるか」とあります。平田オリザが現代口語演劇を標榜して、かなりの年月が経ちました。今ではその分野での第一人者といっても過言ではな...
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談志歳時記 吉川潮 

立川談志が亡くなって一年。はやいものです。 このところ、この落語家に関する本が次々と出版され、書店を賑わせています。 つい最近では立川談四楼の『談志が死んだ』という傑作な回文をそのままタイトルにした本が上梓されました。 個人的にはこの噺家に...
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