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清冽 茨木のり子の肖像 後藤正治 中央公論 2010年11月

いい本に出会えました。詩人茨木のり子の横顔を縦横に描いています。詩集『倚りかからず』は彼女の代表作となりました。73才の時の詩集です。 もはや できあいの思想には倚りかかりたくない もはや できあいの宗教には倚りかかりたくない もはや でき...
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茜色の空 辻井喬 文藝春秋 2010年3月

以前途中まで読み進めましたが、その時はなぜか挫折してしまいました。今回なんとしても読もうと決心して、再度挑戦しました。なぜ、大平正芳なのかということが、前回は自分の中で噛み砕けませんでした。 今回じっくりと読み味わいながら、筆者が彼の生き様...
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阿呆者 車谷長吉 新書館 2009年3月

車谷長吉は不思議な作家です。自分というものをあくまでも客観的に突き放す目を持ちながら、しかしそのことに諦念を抱いてもいません。つまり死ぬその日まで、だらだらと生きていく自分というものの存在を認めています。だから読んでいて疲れません。 なるほ...
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空気と世間 鴻上尚史 講談社 2009年7月

タイトルがユニークです。昨今の空気重視路線と、少し以前の世間至上主義とを比べた点も大変独創的だと思いました。 なぜこれほどに日本人は空気を読めと声高に叫ぶのでしょうか。あるいは世間という表現とどこが違うのでしょうか。その差異を明らかにしよう...
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こういう了見 古今亭菊之丞 WAVE出版 2010年11月

今年はたくさん落語関係の本を読みました。図書館の棚に並んでいる本はほぼ読破したような気がします。芸談を中心としたものはやはり奥が深く、読んでいてもなるほどと思わされるものが多かったです。 さて今年最後になって「了見」という言葉をタイトルにし...
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桶屋一代江戸を復元する 三浦宏 筑摩書房 2002年9月

面白い本です。全編が話し言葉で構成されています。檜細工師の子供に生まれ、自らも風呂桶製作者としてあらゆる江戸期の家屋や生活道具を再現してきました。 その深い識見には驚かされます。かつての長屋の風情や吉原、風呂屋、床屋などの様子がみごとに再現...
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赤いクリップで家を手に入れた男 カイル・マクドナルド 河出書房 2009年1月

面白い話です。日本でもテレビ番組で紹介されたそうです。アメリカ版わらしべ長者というところでしょうか。 2005年、一つの赤いクリップを何かと交換してほしいと物々交換のサイトに応募したところから、この話は始まります。ビガーアンドベターというの...
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20歳の時に知っておきたかったこと ティナ・シーリグ 阪急コミュ 2010年6月

ふとしたことで手にとった本です。 副題に「スタンフォード大学集中講義」とあります。筆者は起業家コースのイノべーション担当。全米でも高い評価を得ている女性です。 内容はなかなかユニークなもので、ついつい先を読みたくなる構成でした。「ルールは破...
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反逆の時を生きて 臼井敏夫 朝日新聞出版 2010年6月

今から40数年前、日本の学生運動はその高揚期を迎えました。医学部の研修問題に端を発した東大、使途不明金に揺れた日大を中心に、日本中の大学にバリケードが築かれ、やがて機動隊が校門の脇に常駐するといった不思議な光景が展開されていったのです。 そ...
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生きる意味 上田紀行 岩波書店 2009年1月

生きる意味が空中分解しつつある時代、それが現代なのかもしれません。右肩上がりの社会が終焉を迎え、人々は右往左往しています。 それまでは他人の欲しいものが、自分の欲しいものでした。三種の神器にはじまるものの獲得競争は、終わりを告げつつあります...
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怯えの時代 内山節 新潮社 2009年2月

昨日の小論文説明会で講師が一番に推薦していた本です。ここから今年の問題は出る予感がしますという話でした。さっそく今日、時間がありましたので、読んでみました。新潮選書に所収されています。 内容は一言でいえば「不安」が一歩進んで「怯え」の時代に...
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ザ・前座修行 稲田和浩 NHK出版 2010年1月

出版された時から読みたいと思っていた本です。タイトルの前段に「5人の落語家が語る」とあります。 前座というのは一人前の噺家になる以前の修行期間をいいます。この時期をどのように過ごすかによって、その後の芸が大きく変化するとも言われている大切な...
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